日馬富士の書類送検で白鵬がほくそえんだある瞬間”を見逃していない貴乃花親方「逆襲の相撲道」

11日午前、日馬富士を傷害容疑で書類送検した鳥取県警は、貴ノ岩側の処罰感情や、けがの程度などから検察に起訴を求める「厳重処分」の意見をつけたとみられるが、今後、検察は県警の意見を参考に、起訴して正式な裁判を求めるか、略式起訴とするかなどを慎重に判断することとなった。

これにより、今回の暴行事件も一気に解決するのかと思いきや、まだまだ根深いものがあるようで、貴乃花親方はまだこの瞬間も、腰をあげていない。

四面楚歌から、「逆襲の相撲道」をどのように導くのか?

ここからが本当の勝負が始まるのかもしれない。

以下、サンデー毎日より

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白鵬の策略

日馬富士による貴ノ岩暴行問題が起きて40日以上が経(た)つ。

母国モンゴルの後輩に暴行を加えた日馬富士はすでに日本相撲協会に引退届を提出、大相撲界を去った。

暴行現場に居合わせ、その発端を作ったとされる白鵬は「ヤマ場は過ぎた」と思っていることだろう。

あるいは、状況は自分の思い描く方向に進んでいるとでも思い、ほくそえんでいるのかもしれない。

11月30日に両国国技館で開かれた日本相撲協会理事会に呼び出され、九州場所千秋楽の優勝インタビューで「日馬富士関、貴ノ岩関を再び土俵に上げてあげたいなと思います」とフライング発言し、観客に万歳三唱を促すなどの一連の言動をとがめられ、厳重注意を受けたという一点を除けば。

「結局、11月28日の理事長講話の席で白鵬が八角理事長に直訴したように、貴乃花親方は冬巡業から外されました。

白鵬から見れば自分の言い分が全面的に通ったことになり、いい気分で冬巡業に参加しているのではないでしょうか。

支度部屋でも『モンゴリアンチーム』と背中に英文字で書かれたジャージーを着て、リラックスしていました」(担当記者)

そういえば、一緒に理事会に呼ばれ、陳謝した師匠の宮城野親方(元幕内・竹葉山)もサバサバした口調でこう言ったという。

「ああ、終わった、終わった。(これから何が起ころうとオレたちは)もう関係ない、ない」

貴乃花親方の逆襲か?

しかし、一方の当事者、貴乃花親方はおよそ矛を収める気配はない。

いや、以前にもましてかたくなな態度である。

それが如実に示されているのが、貴ノ岩の診断書未提出問題だ。

12月3日から九州・沖縄を巡る冬巡業が始まっている。

貴ノ岩はもちろん休場で、休場するには医師の診断書の提出が必須。

その重要さを熟知しているのは、10月の秋巡業まで地方巡業を統括していた巡業部長の貴乃花親方であるはずだ。

だが、冬巡業が始まって5日が経った同7日時点でも提出されないままだ。

5日には鏡山危機管理部長(元関脇・多賀竜)が東京都江東区の貴乃花部屋を訪れたが、貴乃花親方に面会できず、やむなく提出を促す文書を郵便受けに投函(とうかん)して帰った。

それでもノー・アンサー。

加えて貴ノ岩の居場所すら、杳(よう)として知れない。

さすがの八角理事長も、「私としては(診断書の未提出よりも)貴ノ岩本人の体調が心配だ。

なんとか元気でいてくれればいいが。

貴ノ岩が一番、かわいそうですよ」とため息をついていたが、こんな状態が続けば貴ノ岩にペナルティーが科されても文句は言えない。

処分覚悟の対立

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前例がある。2007年夏、横綱・朝青龍は腰骨の疲労骨折などの診断書を提出して夏巡業を休場中、モンゴルに無断帰国したうえ、サッカーに興じていたことが発覚。

大問題となり、慌てて再来日して北の湖理事長(当時)に謝罪、2場所出場停止処分を受けている。

よもや朝青龍の二の舞いにはなるまいが、貴乃花親方はなぜ、八角理事長と相撲協会に対し、これほどまでに強硬姿勢を崩そうとしないのか。

貴乃花一門の内情に詳しい元力士は次のように話す。

「貴ノ岩が九州場所を休場した際に出した診断書は、相撲協会に再調査され、まるで貴乃花親方たちがうそでもついているような扱いをされましたから。

貴乃花親方には『また、そんなことになったらたまらない』という思いがあるんですよ。

つまり、相撲協会のやり方をまったく信頼していない。提出しないのは不信感の表れです」

「大相撲界の殉教者になる覚悟」

貴乃花親方の“闘う姿勢”は終始一貫、それこそ微塵(みじん)のブレもない。

目指すのは、暴行した日馬富士ばかりでなく、凄惨(せいさん)な暴行現場に一緒にいた白鵬らのクビか。

それは無理としても、白鵬らへの相応の処分だろう。

少なくとも出場停止処分ぐらいはないと納得すまい。

それを裏付けるように、先の九州場所千秋楽の部屋の打ち上げのあいさつの中で貴乃花親方は、「誰が加害者で、誰が被害者か、正当な裁きをしていただかなければいけません」と険しい口調で話している。

ぶれない貴乃花親方

貴乃花親方が自身の言い分を通すことにこだわるのは一体、なぜなのか。

一門関係者は貴乃花親方の胸の内を次のように代弁する。

「自分が抱く相撲道に反するような、白鵬をはじめとするモンゴル勢の振る舞いが許せないんですよ。

ここでキチンとただしておかないと、やがて彼らが引退して相撲界に残留し、親方になったら、もっと大相撲界は乱れる。

『大相撲界100年の計』のためにも、自分は捨て石になってもいい、という崇高な覚悟で立ち上がっているんです」

大相撲を本来の姿に戻すためなら死んでも本望という、あえて言えば“殉教者”になる覚悟だというのだ。

ただ、相撲協会サイドはこんな貴乃花の美学に付き合うつもりはさらさらないようだ。

春日野巡業部長代理(元関脇・栃乃和歌)は、「一人でも未提出者がいると、協会のガバナンスがなってないと言われる。

(理事の解任権がある)評議員会でやっていかないといけない」と強権発動をちらつかせている。

12月20日にはいよいよ臨時理事会で処分が下る。

その前には、危機管理委員会による貴ノ岩の事情聴取も控えている。

果たして貴乃花親方は自分の思いを貫くことができるか。

もし意に反するような結論が出たら、法的手段に打って出る覚悟とも言われ、「貴の乱」、いや、「貴の逆襲」からはまだまだ目を離せない。

終わりに

暴力を受けた前頭・貴ノ岩(27)の冬巡業休場を巡り、師匠である貴乃花親方(45)が日本相撲協会との対立を深めているのだ。

着地点の見えない「貴乃花の乱」は一体、いつ収束するのか。

大相撲の元横綱・日馬富士(33)の暴力問題は今も波紋を広げている。

ソース元

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