2021年10月8日の羽鳥慎一モーニングショーでは、腸内フローラ・酪酸菌の効力に関する研究が放送され、コロナやインフル症状の軽減、抗炎症作用があり、長寿の秘訣と紹介されました。
腸内フローラとは?
腸内フローラとは、腸内に細菌が住み着き、大腸がお花畑のようなイメージになることから名付けられ、体の調子を整えてくれます。
腸内細菌とは?
腸内細菌には「善玉菌」「悪玉菌」「日和見菌(ひよりみきん)」の3種類があり、それぞれ作用やからだに与える影響が異なります。 この腸内細菌は、年齢によって割合が変わってきます。
「善玉菌」「悪玉菌」「日和見菌(ひよりみきん)」
代表的な腸内細菌は作用によって3種類に分類されます。
善玉菌は消化吸収の補助や免疫刺激など、健康維持や老化防止などへ影響がある菌で、代表的な菌にはビフィズス菌や乳酸菌があります。
反対に悪玉菌はからだに悪い影響を及ぼすとされ、代表的な菌にはウェルシュ菌・ブドウ球菌・大腸菌の有毒株があります。
また日和見菌は健康なときはおとなしくしているが、からだが弱ったりすると腸内で悪い働きをする(日和見菌感染症の発症)菌で、代表的なものにバクテロイデス・大腸菌(無毒株)・連鎖球菌があります。
善玉菌
代表的な菌 | ビフィズス菌、乳酸菌 |
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作用 | ビタミンの合成、消化吸収の補助、感染防御、免疫刺激 |
からだへの影響 | 健康維持 |
悪玉菌
代表的な菌 | ブドウ菌、ウェルシュ菌、大腸菌(有毒株) |
---|---|
作用 | 腸内腐敗、細菌毒素の産生、発ガン物質の産生、ガス発生 |
からだへの影響 | 病気の引き金 |
日和見菌
代表的な菌 | バクテロイデス、大腸菌(無毒株)、連鎖球菌 |
---|---|
からだへの影響 | 健康なときはおとなしくしているが、からだが弱ったりすると、腸内で悪い働きをする |
引用:大塚製薬HPより「https://www.otsuka.co.jp/health-and-illness/fiber/for-body/intestinal-flora/」
酪酸菌
酪酸菌とは、腸内フローラに住む腸内細菌の善玉菌の1つで、健康な腸内フローラを育てウィルスも防ぐといわれています。
酪酸の働き
酪酸の働きは
- 腸の扇動運動を促進する
- 健康な腸内フローラを育てる
- 大腸内のひだのエネルギー源になる
#モーニングショー で酪酸菌の効力に関する研究紹介。コロナ重症化と腸内酪酸菌の減少、インフル症状の軽減、抗炎症作用など。
ちなみに酪酸はウンコの臭い。実験でよく使っていたが手につくと洗ってもなかなか落ちない。 pic.twitter.com/tvAQUFTZ0X— AKIRA HIRAISHI (@orientis312) October 8, 2021
大腸バリア
大腸バリアとは、粘液がウイルスを洗い流し、抗体がウイルスを無力化・排出します。
大腸バリア・酪酸の働き
1)粘液の生成を促す
2)ウィルスが侵入したときに抗体の分泌量を増やします。
腸内フローラの酪酸菌が長寿の秘けつ!
長寿の街として知られる京都・京丹後市。
木村次郎右衛門は116歳で亡くなり、男性の世界最高齢としてギネス記録されています。
京丹後市には満100歳以上が122人おり、100歳以上の割合は全国平均の3.3倍といいます。
また京丹後市のがんの罹患率は、一部を除き京都府全体の平均より低いそうです。
京都府立医科大学大学院教授・内藤裕二が京丹後市の65歳以上の腸内フローラを調査したところ、体に良いとされる菌が多く含まれるグループが京都市の調査結果より多かったそうです。
更に調べると京丹後市では酪酸をつくる酪酸菌が多いことがわかりました。
京丹後市の代表的な食生活
- 麦飯
- カレイの煮付け
- あごの団子汁
- わかめの佃煮
- 黒豆
肉より魚が中心となり、食物繊維を豊富にとっています。
内藤教授は「食生活と生活習慣が酪酸菌を増やす要因と考えられ、何を食べたら良いのかも大事だが何を食べたら悪いのかを知ることも大事」としている。
これに関しては、2019年11月20日「ガッテン!」で>>長寿と大腸がんの罹患率が低い「京丹後」地域としても紹介されています。
食物繊維で酢酸菌を増やす
食物繊維は酪酸菌を増やす材料として注目されており、逆に肉の油に含まれている動物性脂肪や塩、砂糖を摂りすぎると酪酸菌を含む腸内最強に悪影響を及ぼしてしまうそうです。
腸内の酪酸を増やすには
酪酸菌のエサとなる食物繊維を多く摂るようにします。
食物繊維を多く含む食品
- わかめ
- 大豆
- 麦と玄米
- しめじ
- いも
- レタス
- ごぼう
- 玉ねぎ
特に水溶性食物繊維を多く含んでいる食品を、意識して食べるようにしましょう。
食物繊維の摂取目標量
・男性は1日あたり20グラム以上
・女性は1日あたり18グラム以上
(18〜64歳)
現在の平均摂取量は約14グラムで、納豆1食分で2〜3グラム
生活習慣に関して
食生活以外の生活習慣に関しては、
- 日常的な運動をする
- 早寝早起きを心掛ける
- 規則的な生活をする
運動習慣も大切
食事だけでなく運動習慣の改善も大切です。
やや息が上がる程度の運動を30分から60分、週に3回を目安に続けていくことで、酪酸菌は増えるそうです。
まとめ
ウイルスだけでなくダイエットにもよいと言われる腸活。
中でも、腸内フローラの酢酸菌を増やすことが大事なカギようです。
そのためには、水溶性食物繊維を多く含んでいる食品⇓
・大豆
・麦と玄米
・しめじ
・いも
・レタス
・ごぼう
・玉ねぎ
を、意識して多く摂るようにしましょう。
そして生活習慣では、週に3回を目安に息が上がる程度の運動を、30分~60分ほど続けていくことも大切です。
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